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2009年12月23日 (水)

箱根路 2

新幹線 ひかり車中 名古屋で 車掌が車椅子に座った90過ぎのほっそりしたおじいさんと 50前後の女性が小柄なやはり90過ぎのおばあさんを支えながらやってきた おじいさんを通路側におばあさんを窓際に 女性は真ん中に無事座ったのを見届けて「下車のときにはまた参りますので」と言い置いて戻っていった 「お世話かけました」と感謝の言葉を述べ女性はそれからまめまめしく常に二人に働きかけた 二人の反応はあるかないか・・・お昼には おばあさんは「幕の内」をあれこれあれこれお箸につまんではチマチマ口に運ぶ おじいさんは「カツサンド」を選んだようだ 山高帽の上品なおじいさんは小さな口を思い切りあけてカツサンドにかぶりつきもぐもぐと咀嚼してゴクンと飲み込んだ 二つあったカツサンドをぺろりとたいらげた そして まんなかの女性は両側の様子を見ながら 缶ビール(500ミリリットル)を取り出して飲み始めた・・・自分はその姿を見てなんかうれしくなってきた 有吉佐和子の「不信のとき」を読みながら横目でチラッツと覗き見した忘れられない一こまだった   

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